JOURNAL

2011年8月2日

Triennial of Contemporary Textile Arts

ベルギーのトゥルネーで開催中のテキスタイルのアートトリエンナーレに姉川が参加しております。世界遺産にも登録されているノートルダム大聖堂などの昔ながらの建築物が展示会場となって、世界各国から招待された約40名のアーティストの作品が展示されています。姉川は今回のトリエンナーレのための新作「 Story Book 」を出展しています。

 

詳細を表示する

7th International triennial of Contemporary Textile Arts of Tournai
●会期 2011年6月10日~9月25日
●姉川出展会場 Maison de la Culture de Tournai

address. Avenue des Frères Rimbaut 2, 7500 Tournai, Belgique
tel. 069 25 30 70

 
 
「 episode1. Overflow words render moot  」
▲ 「 episode1. Overflow words render moot 」 ― あふれた文字が意味をなくす ―

 
 
「 episode2. Light creates the signal  」
▲ 「 episode2. Light creates the signal 」 ― 光がシグナルになる ―

 
 
「 episode3. Vibration tells the story  」
▲ 「 episode3. Vibration tells the story 」 ― バイブがストーリーを伝える ―

 
 
「 episode4. Scattered moments 」
▲ 「 episode4. Scattered moments 」 ― 点在する瞬間 ―

 
 
「 episode5. Dots drawn to the night  」
▲ 「 episode5. Dots drawn to the night 」 ― 点と点が夜に吸い寄せられていく ―

 

 
曖昧で間違いと勘違いと相互の不理解による世界。一見掛け違えたような、それがこの世界の真実で、しかし、それこそが美しいのだとぼくは思います。文明が高度になるにつれ、思考のラインはしっかりとした意思と言葉で規定されてしまう。
ぼくの糸はそういった言葉による明確な意図を拒絶し、元々の意図を離れて、自立した植物のように動き出す。成長する。
一人の作家の思考や論理に未来を見ることは難しい。
だから、意識も無意識も超現実も偶然も自分の考えもセンスも技術も信じない。肉体と状況と損得と感情がアートも経済も表現のすべての因果応報。でも、その隙間に震えるような物語があり、生を感じる瞬間がある。それをアートと呼ぶのだと思う。
ぼくは、自分を放棄した曖昧な自我を武器に未来を描きたい。日本はそういうYESでもNOでもない、曖昧な世界を表現できる文化的背景とストーリーをもった数少ない国だし、それが今世界の未来を描く唯一のツールだと考えている。
 

 
ベルギー最古の街と言われるトゥルネーは、落ち着いた美しい佇まいの街です。
フランス北部からも近い場所なので、近くに行かれる機会のある方は、ぜひトリエンナーレにも足を運んでみてください。

 

RECOMMEND